旅とフルーツ

えーっと、世界一周してきます。。

南寧、そしてベトナムへ


2016/04/25  月曜日

南寧とは、中国南部にある比較的大きな町である。私はこの町へ行くことを決めた。目的は、隣国「ベトナム」に行くためだ。私は、南寧からベトナム行きのバスが出ていると踏んだのである。

南寧までは、またもや列車の旅となった。宿のスタッフがわざわざ駅まで付いてきてくれて、なんとかチケットを購入することができた。

列車は16時間後、無事に南寧に到着した。町は活気付いていて、引き寄せられる何かがあった。しかし、この町で宿を取る気はなかった。うまく説明できないが、私はベトナムへと急いだ。それ以上の何かが、ベトナムにある気がしたからだ。

駅を出てすぐのところに旅行会社があった。ベトナムへ行きたいと英語で説明すると、慣れない英語で丁寧に教えてくれた。

教えられたバス停を探し、バスに乗る。30分程走っただろうか。バスは町の中心地を離れる。すると、大型バスがたくさん並ぶ場所へ辿り着いた。
降車後、私はすぐにチケットを買いに行った。ベトナムの首都まで170元(=2800円)。出発までは、2時間ある。間に合った。私は安堵のため息を洩らした。

急いでここまで来たため、腹の減りに気付かなかった。私は近くの店に入った。厨房にいた女性に牛肉麺と書かれた文字を指差す。出てきたのは、あっさりしたスープの中に、白く太めの麺、葉物や豆類の入った料理だった。味は悪くないが、美味しいものでもなかった。

バスの旅は快適そのものだった。リクライニングのシートに、エアコン。なんと、軽食まで付いてきた。素晴らしい旅になる予感がした。

バスは農村部を突き進んだ。基本的に平地だが、時折大きな岩山が姿を現す。それは、武陵源で見たそれと同じだった。鋭利な形ではないものの、日本にはない風景で、退屈しのぎには充分だった。

3時間ほど経っただろうか。バスは国境に到着した。南部に移動するにつれて薄々感じていたことだが、暑い。何をするも、暑い。バスを降りてそう感じた。

降りたところから中国側のイミグレーションまでは、小さなカートで移動した。よくゴルフ場で見かけるあれだ。
イミグレーションに到着し、出入国カードを記入する。出国審査では、すでに多くの人が列を作っていた。列に並び順番を待っている間、前にいた中国人の男性と少し話をした。初の陸路移動だと伝えると、何でも聞いてくださいと、そう言ってくれた。

その後、出国スタンプをもらい、徒歩でベトナム側のイミグレーションへと向かう。エアコンもなく暑さに参ったが、こちらもなんとかスタンプをもらった。嬉しい。パスポートにスタンプが増える喜びは、世界共通なのだろうか……。
まだ綺麗なパスポートをバッグにしまい込み、首都ハノイへと向かうバスに乗り込んだ。



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南寧 バスターミナルにて撮影